東洋医学と西洋医学では体への見方が異なる

東洋医学と西洋医学では、体に対する見方が異なり、病気に対する治療法も異なります。
東洋医学は、体全体を1つのつながりと捉え、体全体の健康を整えることで治療します。自己免疫を高め、病気にかかりにくい体質をつくることで、病気に立ち向かうのです。漢方薬や鍼、灸を用いて血行や便秘を改善したり、神経疲労を回復したりします。
一方の西洋医学は、体を臓器ごとに1つ1つ分解して考え、部分ごとに治療します。病気の原因へ直接アプローチし、体から取り除こうとするのです。患部に直接効く薬を用いたり、体にメスを入れて手術したりして病気を治します。

東洋医学は、頭痛や体が重いといった、日常的で原因がはっきりしない症状に対して効果を発揮する場合が多いです。原因が1か所にあるのではなく、血行や神経の疲れなど全身につながる場合も多いためです。
西洋医学は、肺炎やガンといった、原因がはっきりしている症状に対して効果を発揮します。原因となっている部分に対して、即効性のある治療が可能で、緊急性が高い場合は特に有効です。東洋医学と西洋医学では、治せる病気の種類、有効な状況も異なります。

東洋医学で治療をすると病気にかかりにくい体質になり、入院するようなことも少なくなるでしょう。しかし、病気や怪我を100%予防するのは不可能なので、西洋医学も欠かせない治療法です。
東洋医学と西洋医学は、健康な体を維持するため、それぞれの強みが生かされる状況で治療に用いられています。